成田空港のLCC専用新ターミナルが目指すもの

2012年より、日本の国内線にもピーチ・アビエーションやジェットスター・ジャパンなどのLCC(ローコストキャリア)と呼ばれる低コスト航空会社が本格参入しました。

これらの航空会社は成田や関空などを拠点としていますが、国内線の他にも国際線を運航する外資系LCCの便数も多くなってきています。そんな中、2015年4月8日に成田国際空港の第3旅客ターミナルとしてLCC専用のターミナルがオープンしました。

この新ターミナルには成田に就航するLCCの約80%が離発着し、国内12都市と台北、高雄、ソウル、香港、ゴールドコースト、ケアンズ、メルボルンの7都市とを結びます。

22年ぶりにオープンした成田空港の新ターミナルは、3階建ての本館と2階建てのサテライトなど延べ床面積は6万6,000平方メートルほどとなります。

コストを抑えるために天井を低くし、配管はむき出し、冷暖房費の無駄をなくすため窓も極力なくすという省エネ設計となっていて、LCCターミナルらしく低コストを実現をしたものとなっています。

なんといっても、この新ターミナルは東京スカイツリーを設計した「日建設計」や無印良品で知られる「良品計画」、国内外で評価が高いクリエイティブディレクション「PARTY」の3社がデザインを担当しているため、コストを抑えたシンプルな設計でありながら、スタイリッシュなターミナルとなっています。

アクセスはというと、徒歩なら空港第2ビル駅から行くことになり、ターミナル間の無料連絡バスは、第2、第1、第3の順で巡回するため、バスを利用する場合は成田空港駅で下車して利用したほうが早いでしょう。

空港第2ビル駅から1階へ出ると、陸上競技場をイメージさせるトラックのデザインで第3ターミナルへ誘導されています。路面も陸上トラックで使用する本物のゴムチップでできているため、スーツケースを持っていてもスムーズに移動できます。

しかしながら、この通路の長さは約500メートルと少々距離があり、外を歩くために冬は風に震え夏は汗をかくことになりそうです。

第3ターミナルは出発も到着も同じ2階の出入口が共通で使われています。

入口を入ると右側に航空会社のカウンター、左手にコンビニエンスストアや書店などのショップや両替所が続き、奥にはフードコートがあり、右奥の出発口へとつながっています。

中でもフードコートの座席数は450席で、国内空港では最大規模となっていて、無印良品のオーク無垢材のテーブルと椅子が導入されています。

また、館内には日本の空港では初の試みとして無印良品のソファベンチ400台が設置されています。

LCCは早朝便が多く、空港で夜を明かす乗客も多いことからベッド兼用のソファベンチが採用されており、長時間座ったり、横になっても疲れにくい仕様になっています。

しかしながら、オープンから日が浅いにもかかわらず、このソファベンチは汚れが目立つものが多いとの情報も・・・。

目的どおり旅客のニーズに合致して利用する人が多いということの表れだとは思いますが、清掃回数を増やすなり、汚れにくい素材へ変更するなりの対応が必要になってくるかもしれません。

ちなみに、このソファベンチは新ターミナルオープン同日の2015年4月8日から一般向けにも販売されているとのことです。

ターミナルを運営する成田空港株式会社によると、LCC専用ターミナルは1日90便で年間550万人の利用を見込んでいます。

最近は羽田空港の国際化に伴い少し置いていかれている感じのある成田空港ですが、新ターミナルにより成田空港を起点とするアジア路線やハブ化拡大への起爆剤となることが期待されます。

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