旅客機の座席を選べたら、どこに座る?

空港でチェックインする際に「座席は窓側にしますか、通路側にしますか」と聞いてもらえることがあります。

短距離飛行なら眺めのよい窓側、長距離飛行なら用事を思いついたとき、トイレに行きたいときなど、行き来のしやすい通路側がお勧めですが、機種によって「座席事情」はさまざまですから、どんな席にどんな特徴があるか、特にお勧めの席をこちらから聞いてみるのも、一つの方法です。

ところで、1985年8月、史上最大規模といわれる航空機事故が群馬県で起きてしまいました。

このとき、奇跡的に助かった数人の乗客が、後部座席に座っていたのが話題になり、当時「旅客機に乗るときは、後部座席がいいのでは」と、言われたことがあります。

では「後部座席が他の座席に比べて特別に安全なのか」というと、実際にはそういったデータはありません。旅客機のどこにいたから安全とか危険とかいうことはなく「どの座席も同じ」なのです。

むしろ「座席そのものが安全に作られているか」の方が重要です。

座席はフライト中を快適に過ごせるかどうか、座り心地や、使い勝手も大切ですが、緊急時の不時着なども考え、いざというとき衝撃に耐え、乗客を護ることができるよう「強度基準」が決められています。

基準は製造年や国にもよりますが、ー般的には「前方に16G、下方に14G」です。

ここでいう「G」とは重力の単位で、地上で生活している私たちが受けている重力は、通常は1G。

2Gは、自分の体重が2倍の重さになる重力のことを言い、遊園地などの乗り物の中に、こういう状態を体験できるものがあります。

強度基準をクリアしている座席は、自分の体重を14倍に感じるような強いカがかかっても、また、背もたれに体重を16倍に感じるようなカがかかっても、壊れないだけの強度があるのです。

この強度基準の計算に使われている標準体重は、77kg。これよりも重い人が座ればGの値は大きく、軽い人が座ればGの値は小さくなりますが、座席の安全性に変わりはありません。

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