今後20年で航空需要は倍になる!?

航空需要というのは年を追うごとに増大しています。これは、格安料金のLCCの世界的な台頭と、中国やインドなど、膨大な国民数を誇る国に富裕層が増えてきたせいでもあるでしょう。

ボーイング社が発表した予測では、2014年には2万1,600機だった民間機の運用数が、20年後の2034年には4万3,560機と、2倍になると見ています。航空機製造会社としては、増える分の2万機以上とともに、現行機からの入れ替え需要もゲットしたいところ。

さて、倍になると見込まれている需要の中でも特に主要商品と見られているのがナローボディ機。旅客機には、キャビンの中央に一本だけ通路があるナローボディ機と、通路が二本走り、左右の窓側と中心にそれぞれシートの列が並ぶワイドボディ機があります。

機体が狭いナローボディ機は、近距離路線やLCCで多く採用されているタイプ。ボーイングはナローボディ機の需要は全体の70%以上になるだろうと予測。例えば日本のLCCの場合、短距離の国内路線のみならず、東京-台湾間のような中距離路線に入るような路線にもナローボディ機を使っています。およそ4時間かかる台湾までの路線でナローボディ機に乗るのはなかなかつらいかもしれませんが、それだけに料金も安くなっているわけです。

一方、ワイドボディ機の方はボーイング787シリーズのような中型機が主流になると予測。この傾向は現在既に表れており、超大型機のエアバス380などは苦戦しています。ボーイング社は現行で最新鋭の787シリーズのマイナーチェンジを繰り返しており、機体全体を大型化するのではなく、胴体を長くするという方向性を進めています。

例えば、787シリーズの現在のベーシックモデルである787-8は座席数223。それに対し、胴体を長くした787-9は座席数259、更に就航が予定されている787-10は座席数290です。

ボーイング社は航空市場は今後も成長し続けると見ており、業界トップに君臨する自信を覗かせています。

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