「全日空」は「丸一日からっぽ」?

日本航空と航空需要を二分する国内大手航空会社・全日空。正式名称は「全日本空輸株式会社」です。

現在では全日空というより「ANA」のほうが馴染みがあるのではないでしょうか。

「ANA」は「All Nippon Airweys」の略称で、たまに「アナ」と呼ぶ人もいますが、「エーエヌエー」が正しい読み方。空港で「エーエヌエー○○便」というアナウンスを聞いた人も多いと思います。

 ANAの創業は1952年となっています。しかし、実はこれはANAの前身である日本ヘリコプター輸送株式会社と極東航空株式会社の創業年。

1952年という年は、戦後日本を占領していたGHQにより禁止されていた日本国籍の航空機運行が解除された年です。

日本ヘリコプター輸送株式会社は、ヘリコプターによる宣伝と、貨物飛行機による運送業、極東航空株式会社は大阪を拠点に国内路線の運行を行っていた会社であり、その2社が1958年に合併することで産まれたのが全日本空輸株式会社です。

その名残は国際航空運送協会が定めるANAの航空会社コード「NH」に見られます。

「NH」は「日本ヘリコプター」から来ています。

ANAの飛行機は、白地の機体に青いラインと空色のラインが入って、垂直尾翼が青いラインにつながる形で青く塗られており「ANA」と白く抜かれています。また、機首付近には青くANAのロゴが入ります。

以前は機首付近のロゴの部分は漢字で「全日空」と書いてありました。それが「ANA」というロゴに変更されたのは中国進出がきっかけ。

「全日空」は読み方によっては「全日=まる一日、または全ての日」「空=から」、つまり「丸一日からっぽ」という意味にもとれます。

これは日本語でも中国語でも同じ。しかし、日本人は「全日空」を見ても航空会社のことだとわかっているので、そういう意味の取り方はしません。

ところが、「全日空」に馴染みがない中国人からすると、「全日本空輸株式会社」の略称としてよりも、「丸一日からっぽ」という意味の文が機体に大きく書いてあると認識してしまう。

それはできるだけ満員で旅客を運びたい航空会社にとっては縁起が悪い。

そうした理由で現在の機体のロゴのようになったというわけです。

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