ラウンジ検索アプリで空港での待ち時間を快適に

飛行機に乗るまでの待ち時間に、空港にあるラウンジを利用したことはありますか?

空港には航空会社専用ラウンジやカードラウンジなどがあり、ソファやマッサージチェアでくつろいだり、空いた時間に仕事をするには大変便利な施設です。

ラウンジの種類にもよりますが、コーヒーやオレンジジュースなどのソフトドリンクがセルフで飲み放題になっているのは定番で、軽食やアルコールなどが用意されているラウンジもあります。

施設についても、ゆったりしたソファの他にマッサージチェアやシャワー、更には仮眠室、ヘアサロン、サウナ、ジャグジーまでが利用できるところもあるようです。

また、電話やFAXはもちろんのこと、Wi-Fi環境、コピー機、テレビ、新聞、雑誌等、さまざまなものが準備されていますので、仕事などでの時間の有効活用ができます。

もちろん、ラウンジ内には出発情報がタイムリーに表示されるディスプレイもありますので、乗り過ごしてしまうといった危険性もありません。寝過ごしたりしなければ・・・ですが。

このように、大変使い勝手の良い空港ラウンジですが、唯一そして最大の難点は利用条件がわかりにくいということです。

それはラウンジが「お得意様向けの特別なサービス」というカラーが強いため、ラウンジの利用条件がそれぞれ異なっているなど、誰がどのラウンジを利用できるのか明確でないということです。

空港にあるラウンジは、大きくは航空会社の専用ラウンジとクレジットカード会社が運営するカードラウンジに分けられます。航空会社専用ラウンジは、各航空会社の上級会員であるか、ファーストクラスもしくはビジネスクラスへ搭乗する場合であれば無料で利用できるのが一般的です。

カードラウンジは、該当するクレジットカードと当日の搭乗券の提示が必要となりますが、ゴールドカード以上などの条件があります。

この他に、航空会社専用ラウンジやカードラウンジを包括して利用できるサービスもあり、「プライオリティ・パス」の会員になれば世界700カ所以上の提携ラウンジを利用することができるのです。

プライオリティ・パスには3段階のクラスが設定されていますが、年会費99ドル、ラウンジ利用の都度27ドルを支払うスタンダード会員が最も安いプランとなっています。

ちなみに、楽天プレミアムカード(ゴールドカード)を持っている方は、ラウンジ利用の都度代金を支払う必要のないプレステージ会員のプライオリティ・パスが申請可能とのことです。

プレステージ会員は通常どおり加入すると年会費399ドルですので、国際線に乗る機会の多い方にとってはこのプライオリティ・パスの入手を検討してみてもよいかもしれません。

この他に、航空会社の発行する「ワンデイ・パス」を購入することで、当日のみ利用することも可能ですが、ラウンジが空いていれば誰でも購入できるものから、クレジットカードのステータスを問われるものまで異なった状況のようです。

このように空港ラウンジの利用条件が一定していないことから、ラウンジでくつろいでみたい気持ちはあるものの、少し面倒に感じてしまうのも本音です。そんな不満を解消するために開発されたアプリが「LoungeBuddy」、現在最もダウンロードされている旅行アプリで、iOS版とAndroid版が用意されています。

「LoungeBuddy」は、15歳よりテクノロジーの発明やエンターテイメント系のスタートアップで働いてきた経歴を持つTyler Dikman氏と、オーストラリア出身のZac Altman氏によって開発されたアプリです。

ふたりはともに大の旅行好きで、日頃より飛行機を頻繁に利用していたそうで、特にDikman氏は高校卒業以来、旅行に関してはエキスパートといえるほど精通していたそうですが、空港ラウンジだけは正確な情報を見つけることができず、その不満をAltman氏と共有したことがこのアプリ開発のきっかけになったといいます。

「LoungeBuddy」は、自宅・最寄り空港・航空会社のマイレージ・保有するラウンジのメンバーシップ・クレジットカードのステータスを入力することで、世界中の空港で個々の利用者が利用できるラウンジを調べることができるようになっています。

その他、利用するフライトや搭乗クラス(ファーストクラス・ビジネスクラス・エコノミークラスのいずれか)によってラウンジを利用できるケースもあるため、今回利用するフライトを適宜入力することによって該当するラウンジの数が増えるケースもあります。

クレジットカードやラウンジのメンバーシップを持たない利用者であっても、デイパスが使えるラウンジなどの利用可能なラウンジを表示する機能もあり、このように利用者のステータスに応じてラウンジを検索できるのが、このアプリの一番の魅力となっています。

また、このアプリを使って簡単にラウンジの予約をすることもできます。

空港に到着次第、アプリ上で申し込めば、60秒以内に完了するとのことで、iOSアプリであればApple Payでデイパスを購入することもできるそうです。Andoroid版でのアプリ内購入は現在検討中とのことです。

さらに、GPSを使って利用者の位置情報を得ることにより、空港内で最寄りのラウンジを表示する機能があり、迷うことなくラウンジにたどり着くことができます。

空港内に利用可能なラウンジが複数ある場合、他の利用者によるレビューも閲覧できるため、参考にしながら自分のニーズに合ったラウンジへ向かうことが可能です。

「LoungeBuddy」の開発者のひとりであるDikman氏は、世界中のラウンジを1日100万人が利用するようになれば、年間100億ドル(約1兆2,000億円)の市場規模に発展する見込みがあると語っています。
このアプリは配信開始以来無料サービスとなっていて、ラウンジからの手数料も現在はとっていないとのことです。

現在このアプリには利用者の多い500空港超のラウンジの情報が掲載されていて、使いやすさにフリーのアプリということが手伝って、ダウンロード数や実際の利用者も多く、旅行者の多くに認知されています。

利用者が増えているという実績から、大手の航空会社からもオファーを受けており、さらなる提携会社の獲得も視野に入っているとのことです。

提携によりラウンジ側にもメリットがあります。

アプリから予約される情報などをもとに利用客数や滞在時間を計算することで、ラウンジ内の混雑を回避・調整しながら、利用者の受け入れを拡げるなどすれば効率的な運営につながっていきます。

飛行機に乗る時に時間ぴったりに到着するというのは至難の業で、時間つぶしにお土産を見てみたり、空港内をぶらぶら歩いて疲れてしまうことはよくあります。また、乗り継ぎの時間待ちや搭乗予定の便が遅延や欠航になり、空港内で数時間を過ごさなければならない状況も発生することがあります。

このアプリを利用すれば、ラウンジをサクサク探して、時間までゆっくりと過ごすことできますので、更に提携を進めて、今後も旅行者にとって役に立つフリーのアプリとして充実していっていただきたいものです。

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