出国後にハガキを出したらどうなる!?

「これから飛行機に乗って成田を発ちます。どうもありがとう。」そんなハガキが、空港まで見送りに行った外国の友人から数日で届いたら、みなさんはどう思いますか。

「最近のエアメールは宅配便なみに早いのね」と思うかもしれません。しかし、そうではないのです。そのお友だちは、成田空港で出国手続きをしてから、免税エリア内でハガキを書いたことになります。エアメールではなく、れっきとした国内郵便のハガキです。しかし、「みなし外国」である免税エリアから、日本のハガキを送ることなどできるのでしょうか?

その答えは、「イエス」。

成田空港の出国後の免税エリア内なら可能です。たしかに、免税エリアは「みなし外国」とされますから、昔は日本の国内郵便物の取り扱いはできませんでした。

しかし、ポストや郵便局の設置はできないものの、「出発便の待ち時間を利用して、郵便物を出したい」という多くの人の要望がかなう日が来たのです。2005年11月に、成田空港の免税エリア内に、「郵便物引受所」が設置されました。これで出国後に郵便物を出すことが可能となったわけです。

ただし、出国手続きを終えた後に出せるのは、安全面を考慮し、ハガキのみの取り扱いです。つまり、封書や小包は送れません。切手が必要な場合は、カウンターに問い合わせれば扱っているお店を教えてくれます。

また、自分で投函するのではなく、引受所のカウンターに預けることになっています。引受所にハガキを預けると、スタッフが保管し、後ほど出発ロビーにあるポストに投函の代行をしてくれる流れとなっています。引受所には、ハガキの余白に押せるオリジナルスタンプが3種類用意されていますので、ぜひ、余白を残しておくとよいでしょう。さらに、ハガキを書く楽しみが増えるに違いありません。

同様のサービスは、関西国際空港でも行っています。はがきを預けてから保管され、スタッフが出国前の出発ロビーにあるポストに投函する手続きの流れもほぼ同じです。関西国際空港の場合は、公式ホームページで、国内用・国際用それぞれに、取り扱えるハガキの大きさが紹介されていますので、あらかじめ参考にしておくとよいでしょう。

スタッフによれば、成田空港では、一日に預かるハガキの枚数が300枚を超える日もあるとのことです。空港内の免税エリアという、ある意味非常に珍しい場所から、ハガキを出すのは非常に新鮮な体験ですね。

みなさんも、親しい人に、空港からの自筆のハガキを送ってみてはいかがですか。

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