スペインのドローン会社が、ドローンによる密猟監視システムを開発

アフリカ各地で、ゾウの牙やサイのツノを目的とした密猟が止まりません。年々保護が強化されているというのに、むしろここ数年その数は激増し、10年ほどの間に絶滅するのではないかと心配されています。

この密猟増加には二つの要因が関わっています。ひとつは中国の経済発展による富裕層の増加、もうひとつはISILを始めとした過激派テロ組織の増加です。

中国の富裕層は買い手となり、テロ組織は売り手となって活動資金を得ています。つまり、中国の富裕層の見栄がアフリカや中東でのテロ活動と、動物の密猟を助長しているという構造ができているというわけです。

当然アフリカ各国も手をこまねいているわけではなく、密猟防止の活動を行っているわけですが、広大なサバンナをパトロールし、取り締まるのは自ずと限界があります。それは、監視と摘発にあたるレンジャーの人数的な問題に加え、ヘリコプターや飛行機で監視する場合には飛ばすだけで膨大な予算が必要となるゆえです。

しかしここに来て、ドローンを利用した監視システムが提唱されました。これはスペインのドローン会社HEMAVが、南アフリカのサイの密猟を監視することを主な目的として推し進めている「レンジャードローンプロジェクト」です。

HEMAVがこのプロジェクトのために開発した「レンジャードローン」は、いわゆる「ドローン」のイメージの主流となっているマルチコプターとは違い、発泡スチロール製の飛行機型で、カメラやサーモグラフィーを搭載し、1時間もの飛行時間と、時速55kmの強風の中でも飛行可能という性能をもっています。

このレンジャードローンは、広範囲にわたってエリアサーチを行ってそのデータを地上基地に送信し、もし密猟者を発見した場合は、道案内としてレンジャーを先導します。

HEMAVは、南アフリカのみならず、他のアフリカ各国、南米、アジアなど、密猟のために特定の動物の絶滅が危惧される地区にも、レンジャードローンの導入を進めていくとしています。このシステムにより少しでも野生動物が守られるようになることを願うばかりです。

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