フライトプランは、安全、快適、効率を考えて・・・

パイロットは、天候調査情報や航空情報などから、揺れる可能性が低いことや飛行制限空域をチェックして、お客様に安全かつ快適なフライトをお届けできるよう、ルート、高度、速度を設定します。そしてそれに加え、重要な情報として、実際にフライトしたパイロットが作成したレポートがあり、「38(飛行高度38000フィートのこと)は揺れが強かったので、36(36000フィート)まで降りたら揺れが無くなった」といった、別のパイロットがそのルートで経験した情報が書かれていますので、高度選定の参考にするのです。

安全、快適とともに重視するのが、効率です。燃料をあまり使わないルートや高度や速度、早い話が、燃料効率が良いルート・高度・速度を選定するのです。燃料効率を考慮する際、一番大切なのは、上空の風。

向かい風の方が、離着陸には有利ですが、空中になるとまったく反対で、向かい風は飛行機に不利に働き、追い風の方が飛行機に有利に働きます。

例を挙げれば、羽田から福岡へ向かう冬場の場合は、ジェット気流をまともに受けることになりますので、風が弱くなる低高度を飛行した方が、燃料効率が良くなるのです。

また燃料は、目的地までの必要量ぎりぎりで飛んでいる訳ではありません。目的地に着陸できない場合に備えるための代替燃料、設定通りの飛行プランが実行できない場合に備える補正燃料、そして空中待機しているための燃料や地上走行のための燃料も積んで飛んでいるのです。

そのために積んでいる燃料は、機種によって大幅に異なることを忘れてはいけません。例えば同じボーイング社製の飛行機でも、ニューヨークまで同じ人数を運ぶ場合、機種によってはドラム缶200本分も積んでいる燃料の量が違います。

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