パイロットへの道のりはこんなにも厳しく険しい・・・

子供のころ、だれでも一度は宇宙飛行士やサッカー選手などに憧れたもの。なかでも、大空を舞うパイロットは、今も昔も根強い「憧れの職業の定番」といえます。では、そんな憧れのパイロットになるためには、どうしたらいいのか、ご存知でしょうか。

各国では、様々な審査があり、心身ともに健康で、語学も堪能であるのはもちろんですが、そのなかに、「歯が全部あるか」という項目がある国もあります。これは自分の歯の面倒もみられない人間が、他人(乗客)の面倒をみられるわけがない、ということからのようです。

日本国内でも、多少異なる点はあるものの、厳しい審査基準であることに変わりはありません。

日本の民間の航空会社で、ジャンボなど定期便のパイロットとして働く道は大きく分けて2通りあります。ひとつは航空大学校を卒業する、もうひとつは各航空会社が募集する自社養成パイロットです。日本の場合、民間エアライン15社のパイロットの約7割以上が、このふたつの手段による者で占められているといいます。ほかにも防衛大出身者や自費でライセンスを取るなどの方法もなくはありませんが、非常にまれなケースといえます。

さて、2005年初頭から、日本の職業パイロットの需給が逼迫してきて、いよいよパイロット不足がはじまったという話を聞いたことがあります。実際、数年前には航空身体検査の視力制限も緩和され、また、自社養成試験も以前に比べて間口が広くなっています。

たとえば日本航空や全日空では、眼鏡による矯正視力制限はありますが、裸眼視力の制限が撤廃されました。学歴面でも、以前は当たり前の大卒以上を、高卒まで下げるところも増えています。しかし、大型機の機長にまで養成するには、約3億円という大金がかかるらしく、到底甘い道のりではありません。

募集枠が広がったとはいえ、その競争率はまだ130倍近く、さらに、以前であれば全額会社負担が基本だった訓練費用の一部を自己負担とするところも少なくありません。2005年9月の「JAL EXPRESS」の募集でも、訓練費のうち300万円は自己負担で、副操縦士昇格後に返済することとなっています。

また、この自社養成試験は、各航空会社につき1人1回までしか受けられません。不合格だった場合はそれまでという、まさに「一生に一度のチャンス」というわけです。

では、航空大学校はどうかというと、学歴や年齢の制限があり、自社養成に比べれば低いとはいえ、競争率は8倍以上と決して低い数字ではありません。さらに3次まである試験をパスして入学したとしても、卒業後の国家試験に受からなければ何もはじまりません。

そして、どこの国も同様に、これが最大の難関ではないかと思われるのが、身体検査。パイロットになるためには「第一種航空身体検査」が必須となります。これは消化器系、循環器系から目、耳、運動機能、さらに精神・神経系まで、全身をくまなく調べます。肥満や血圧、血糖値なども当然、基準値以下でないと話になりません!パイロットへの道の厳しさに、国境はないといえそうです。

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