こんなに細かい!飛行機のための特別な天気予報
航空関係者がフライトプランを作成するときなどに利用する天気予報は、「航空気象予報」といい、私たちが普段目にする天気予報とは違うものです。
航空気象予報にはいくつか種類がありますが、空港から半径9km以内の気象状況を専門に観測しているのが「飛行場予報」です。
飛行場予報の内容はとても細かく、「340度の方向から風速20ノットの風で視程は2000m」など具体的な数値が発表されます。しかも「10時から風向きは北西から南に変わる」と時間的にも細かい予報が行われているのです。
反対に「空域予報」は広い範囲の気象状況を扱っています。
国際便などの長距離便では、風速によって飛行時間が大きく変わってくるため、空域予報を活用することで搭載する燃料の量を調整することができます。
現在ロンドンとワシントンに「世界空域予報中枢」が設置されており、世界中の航空管制機関に向けて、リアルタイムで気象情報が案内されています。
また、強風や降雪などの悪天候により、飛行機の運航や空港施設の運営などに注意が必要な場合には、「飛行場気象情報」が出されます。さらに災害の恐れがあるときには「飛行場警報」が出され、注意喚起が行われているのです。