離陸の3分と着陸の8分、どちらが怖い?

航空機事故の発生率は、離陸滑走開始後の3分間と、着陸前の8分間が最も高いといわれています。旅客機に乗り慣れた人であっても、やはり離着陸のときは、少しドキドキするのではないでしょうか。皆さんは離陸と着陸のどちらのほうが怖いと感じるでしょうか。そこで、同じ質問をパイロットにぶつけてみました。

きちんとした調査ではないので、断定はできませんが、「着陸よりも離陸のほうが緊張感が高い」と答えるパイロットのほうが多いようです。理由はいくつかありますが、「着陸時は減速していますが、離陸時は加速している」「着陸時は燃料が少なくなっていますが、離陸時は燃料をいっぱい積んでいる」等々・・・。

たしかに、離陸時のほうが危険な条件が揃っているようにみえます。ですが、ボーイング社による1991~2001年の世界の旅客機事故統計をみると、離陸(初期上昇を含む)の事故発生率が17%であるのに対し、着陸(最終進入を含む)は51%、事故による死者数も離陸の1121人に対し、着陸は1596人となっており、一般的には着陸のほうが離陸よりもリスクが高いということがいえそうです。

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