円滑にフライトするための飛行管理システムの機能と手順

◆円滑にフライトするための飛行管理システムの機能と手順

FMS(飛行管理システム)は以下の手順により機能しています。

まず、出発前の駐機場でFMS入出力装置のMCDU(多目的制御表示ユニット)に現在位置を緯度経度で入力。これにより、最初の位置から飛行機がどれだけ移動したかを計算できるようになります。

次に、飛行機の離陸重量を入力すると、最適高度や離陸速度、上昇速度、ECONスピード、着陸速度などが算出されます。

そして最後に、離陸する滑走路や標準出発方式、飛行計画と同じ飛行ルートを選択して出発準備をします。

これらのパイロットが入力や選択した情報が、飛行管理コンピュータの持つデータベースとともに処理されて、FMSが機能しているのです。

その主な内容は以下の通り。

・離陸から着陸まで飛行ルート上を誘導(航法管理)
・上昇、巡航、下降を円滑に行う姿勢と推力の制御(飛行管理)
・最適な性能を発揮できる速度などを算出(性能管理)
・飛行情報を計器上に表示(表示機能)

これらの情報をもとに、経済的な速度での上昇および巡航へのスムーズな移行、飛行ルート上を誘導、各ポイントの通過予定時刻や予定残燃料などの表示、そして雷雲が待ち受けている場合には方位や距離などを入力すれば避けることも可能です。

さらに、ステップアップする高度や時期の情報、目的地空港へ向けて降下開始する時期やエンジン故障が生じた場合の性能に関する情報など、パイロットがその時々に必要な情報を表示することもできるのです。

◆地理上を結んで飛行するウェイトポイントの役割とは?

飛行機の重要な機能の1つに、ウェイトポイントで結ばれたルートを上を自動的にフライトする自動誘導機能があります。飛行ルートは、このウェイトポイントと呼ばれる地理上の地点を結んで構成されています。

B777世代以降の飛行機では、目的地までのいくつかある標準的なルートの中から飛行計画と同じルートを選択するだけで、すべてのウェイトポイントが自動的に入力され、B747世代の位置情報を知る計器である水平位置指示器(HSI)と比べてND(ナビゲーション・ディスプレイ)は、はるか上空から自機を見たように表示されるため、ひと目見ただけで自機の位置関係が理解できるようになっています。

これよりずっと以前のボーイングB727世代では、地上の電波による自動誘導機能はあったものの、ウェイトポイントを通過するたびにコースや周波数を切り替える必要があり、さらに電波が届かないエリアでは自動誘導はできませんでした。

その後、B747世代では電波に頼らなくても、ジャイロと加速度計により自分の位置を知ることができる慣性航法装置(INS)が開発され、ウェイトポイント上を自動的にフライトできるようになったものの、出発準備ではそれぞれウェイトポイントの緯度経度を読みあげながら入力する必要があったため、とても大変でした。

しかし今では前述の通り、新たな機能が開発されたため、パイロットはこれらの手間から解放されることになりました。

関連記事

おすすめ記事

ページ上部へ戻る