JAXAが電気飛行機を開発中

現在、新世代航空機の研究テーマとしてのトレンドは「エコ」だと言っていいでしょう。ボーイングは既存エンジンをバイオ燃料で動かす実験を行っている他、アメリカ政府主導の実験機プロジェクト「Xプレーン」の最新機「X-57」は、電池を動力とするプロペラ機です。

我が国の宇宙航空研究開発機構=JAXAは、宇宙開発のみならず、航空科学の研究も行っています。そうした航空科学を研究する「航空技術部門」が行う様々な研究・開発・実験の一つに「航空機用電動推進システム」があります。

もちろんこうした「エコ」航空技術への流れは、環境に配慮するというタテマエ部分のみではありません。将来的な国際競争のイニシアチブをとれるかどうかという、かなり政治的な面もあり、JAXAもまたこうした電動推進システムの開発を、日本が優位に立つためのものであると位置づけています。

JAXAは現在、電動モーターと航空機用リチウムイオン電池を搭載した小型のモーターグライダーを用い、飛行実証実験を行っています。航空自衛隊の協力によって行われたこの実験では、日本初の電動飛行機の有人飛行が成功しました。

2015年現在では、1人乗りのモーターグライダーが20分飛べる程度とのこと。しかし、JAXAはこの技術は30年後には小型旅客機を飛ばせるぐらいにはなると目しています。技術というのは、何事も開発時点ではショボイものです。これを第一歩として、新幹線のような世界に冠たる技術として成長してほしいものですね。

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