LCCでもジャンボに乗れる?しかし・・・

LCCというと中型機を思い浮かべますが、ジャンボ機を飛ばしている格安航空会社もあります。それはインドネシアのライオンエアやタイのオリエントタイです。

ライオンエアはインドネシアのジャカルタを本拠地としており、近年のインドネシアの成長に伴い、航空市場も著しく発達しました。使用する機材はボーイング737を主要機材としていますが、B747ジャンボを2機、保有しています。

他方のオリエントタイ航空はその名前の通り、タイの格安航空会社ですが、LCCではあるものの、預け手荷物20kgまで無料、座席の指定も無料、機内でのスナックやドリンクの無料サービスなど、他社との差別化を図っています。こちらもボーイング737のみでなく、ジャンボ機747も保有しています。

大型の旅客機は購入費が高く、運行コストもかかります。また、中型機に比べ、以前のジャンボ機は燃費効率も悪く、メンテナンス費用もかかるため、手放す航空会社も増えているくらいです。

ではなぜ、コスト削減が重要な命題となるLCCがジャンボ機を運航しているのでしょうか。

それは安く購入できるから。

勿論、新品のジャンボではなく、中古機市場で売られているジャンボ機です。実際、オリエントタイ航空が使用している機材は全て中古機だそうで、JALで活躍していた機体もあるそうです。

前述したように、昔のジャンボ機は最新の中型機に比べると運航コストやメンテナンス費用がかかるため、新しい機種に乗り換える航空会社が増えました。そうすると、その機体はまだ飛べるにもかかわらず、使われなくなってしまいます。

アメリカのカリフォルニア州にあるビクタービル空港には、このようにまだ活用できる飛行機が世界中から集まってきます。そこで、この中古市場に目をつけたのが前述の2社のような新興のLCCです。

ここにはジャンボ機だけでなく、様々な機種の中古機が売買されています。

しかし、ここで問題になるのが、機体の安全性です。

いくらまだ飛べる機体といっても、新品とはやはり異なります。

実際に、ライアンエアやオリエントタイ航空は多くの事故を起こしており、問題になっています。

空という隔離された空間で活動するものだけに、航空会社にとって安全性は第一の使命です。安全性という観点からすると、やはり乗客側からすれば、そう簡単に不安を拭うことはできないのではないでしょうか。

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