格安航空会社が格安航空券を売っているのではありません!?

昔、格安航空券で海外へ行ったことのある人は多いのではないでしょうか。以前、日本では格安航空券というものが多く出回っていました。

日本でLCCという言葉が普及して久しいですが、LCCは格安航空会社と呼ばれることもあります。しかし、この「格安航空会社」はLowCost Carearを訳したもので、以前日本で普及した格安航空券とは全く別のものです。

そもそも格安航空券は、1980年代の始め、HISやマップインターナショナルといった旅行会社の登場で、急速に広がり始めました。

それまで海外旅行というと、添乗員と一緒に行く団体旅行や、添乗員がいなくても、航空券・ホテル・現地での空港送迎がパックになった、パッケージツアーを利用するのが主流でした。

そして団体旅行やパッケージツアー以外で、航空券だけを購入する場合、航空会社、あるいは旅行会社から、少し割引かれた航空券を購入するしかありませんでした。

そこに登場したのが、大幅に割り引きされた、この格安航空券なのです。個人旅行やバックパッカー旅行がブームとなり、この格安航空券は急速に普及しました。

パッケージツアー用の航空券は、IT(Inclusive Tour)運賃と呼ばれる、包括旅行運賃の航空券を、航空券だけの購入者に販売されたものです。本来は、その名前の通り、包括(パッケージ)旅行のための航空券であり、包括旅行運賃の航空券を単独で販売することはできない規則になっています。

航空券にホテル、送迎などをパックして、航空券単体での料金をわからなくして販売をしなければならないのです。

そのような航空券を、ルール違反であることを承知した上で販売を始めたのが、HISなどの新興の旅行会社です。

そのため、格安航空券は航空会社ではもちろん、JTBなど大手の旅行会社では購入することができませんでした。JTBなど大手で販売されるようになったのは、つい最近のことなのです。

格安航空券は、パック旅行という建前があるので、旅行会社の店頭でチケットをもらうことはできず、引換書をもって空港のカウンターへ行き、航空券を受け取り、パック旅行として出発する、という方法が取られています。

登場した当初は「違法航空券」などとも呼ばれましたが、今まで航空会社自身で、航空券のみの購入者に対する割引制度などを用意していなかったことや、日本発の航空券は諸外国発と比べて、非常に高かったり、実際にはこれが売り上げに寄与することを認知していたため、黙認状態で、いつの間にか市民権を得て、現在は何の問題もない航空券となりました。

それに対し、LCCは格安航空会社と呼ばれますが、様々なコスト削減の結果として、正規の運賃を安く抑えることが出来るのであり、以前の格安航空券と、LCCが販売する格安の航空券とは、仕組みが異なるものなのです。

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