飛行機のライフベストをアップサイクル?
航空機はライフベストが装備されている事をご存知の方も多いと思います。
乗客の座席に配備されているのは大人用のライフベストで、乳幼児用のインファントライフベストというものも別に準備されています。
機内の安全ビデオや客室乗務員が離陸前に行うデモンストレーションなどで見たことはあっても、実際に使ったことがあるという方はごく少数なのではないでしょうか。
ライフベストは素材がビニール製であり、空気を充填するためのガスシリンダーがついていることから、非常事態が発生した際に必ず安全に使用できるよう、一定期間での交換が定められていて、古いものは廃棄しているのが現状。
実は、これら捨てられるはずのライフベストを利用したバッグブランド“BAG TO LIFE”が話題となっています。
BAG TO LIFEはライフジャケットをアップサイクルしてバッグなどをつくるブランドで、リサイクルはもとの素材を細かく分解したり溶解して新たなモノに変身させるため、その過程で使う機械などにかなりのコストがかかってしまいます。
アップサイクルは分解せずにもとの形のまま他のモノに生まれ変わることを言うそうで、コストをかけずに捨てられるはずだった素材を活かすことができることで注目を集めているのです。
また、アップサイクルという手法のみでなく、ライフベストのもともとの黄色などを活かしたデザインもカワイイというのが人気の理由。
商品のラインナップとしては、メッセンジャーバッグやシンプルだけどイエローが効いているバックパック、ボストンバッグは違う素材を足すことで、元のイエローがぐんとシックになっています。
自転車に装着するタイプのバッグは横にリフレクターがついていて、何よりイエローなので夜道も目立ちそう。
スポーティ且つスタイリッシュなバイクライフを楽しんでいる方にはぴったり。
女性向けのドレスアップしたバッグもあり、200g以下と軽量、カラーもたくさん出ているので、色々なコーディネートを楽しめます。
ライフベストの定番カラーであるイエローを封印した赤のポーチもあり、女性のちょっとしたお出かけによさそうです。
毎日の生活の中で使える小物のアイテムもたくさん作られています。
パソコン用のラップトップケースやタブレットケース、スマホケースなど現代のモバイル事情に合った商品もありますし、水回りで使うことが多いコスメポーチはライフベストの素材がぴったり。
水に強く、軽くて丈夫な上、なにより明るいイエローのアイテムを持っていると気分が上がりそう。
ライフベストの表示を活かしたアイテムもあり、「穴から頭を入れてください」という装着方法の指示や「FRONT」の表示を活かしたアイマスクもあるようです。
このアップサイクルブランド“BAG TO LIFE”は2010年にスタートし、ベルリンのファッションウィークやBread & Butterに出展、2015年にはドイツのデザインアワードにもノミネートされ、今後の展開が注目されています。
日本のディストリビューターやリテイラーも募集中とのことで、日本でもアップサイクルに着目される日が近い気がします。
エアラインとのコラボ商品などが開発されれば、また一段と盛り上がるかもしれませんね。