「エコ」な航空燃料の新時代が来る?

一世を風靡した人気映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに登場する自動車型タイムマシーン「デロリアン」

最初は核燃料で動いていましたが、その後2015年の世界で改造されたデロリアンは、エンジンにゴミを放り込んで動くようになり、ついでに空を飛べるようになりました。

奇しくも今年はその2015年。しかし、残念ながら空飛ぶ自動車もゴミで動くエンジンもなければ、ボタンひとつで体にフィットする服も今のところ登場していません。ただ、捨てるものからエネルギーを得るというのはどうやら実現化しそうではあります。

アメリカの航空機メーカー・ボーイング社はバイオ燃料「グリーン・ディーゼル」を用いたボーイング787の試験飛行を行いました。「グリーン・ディーゼル」は、食肉業が廃棄する家畜の脂肪、ファストフードやレストランから出る使用済みの廃油などに水素を加えて作ることができる燃料です。

この飛行試験は、日本からも国の機関や日本航空などが参加している「ボーイング・エコ・デモンストレーター・プログラム」の一環として行われました。

「ボーイング・エコ・デモンストレーター・プログラム」とは、2010年より開始された航空燃料の消費、排ガス、騒音などの削減のための新技術を開発しようという目的のもと行われ、2012年には再生型燃料電池システムを搭載した飛行機の試験飛行も行われています。

今回行われた試験飛行の主な目的は、航空燃料にグリーン・ディーゼルを混入させて用いても、従来と同等の性能を発揮できるかを確認することで、100%グリーン・ディーゼルで飛んだわけではなく、従来の航空燃料85%:グリーン・ディーゼル15%という割合にしたものを、左側のエンジンで使用しました。

結果は良好で、今後グリーン・ディーゼルが航空燃料として使われるようになればCO2排出量も相当削減できるとのことです。

まだ小さな一歩ですが、飛行機のみならず自動車なども化石燃料に頼らずに済むようになればいいですね。

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