緊急着陸!どの空港に向かえばいい!?

もしETOPS180ルールを適用したフライト中に、エンジンの故障が発生した場合には、180分以内に最寄の空港に着陸することが必要となります。

その場合、どの空港に緊急着陸するかは、エンジンの故障がルート上のどの地点で発生したかによって決定されます。では、緊急着陸空港の決定がどのように行われているのか、詳しく見てみましょう。

高度が高い地点を巡航中にエンジン故障が発生した場合、残りのエンジンのパワーでは速度が維持できず、失速する危険性があるため、ただちにドリフトダウンする必要があります。特に洋上を飛行している場合には、ドリフトダウンで時間と距離を稼ぐことが重要となるため、即刻緊急着陸のために向かう空港を決定しなければなりません。

その際に決め手となるのが、ETP(イコール・タイム・ポイント)です。これは、飛行ルート上にある、同じ所要時間で向かうことのできる複数の空港が存在する地点です。例えば、東京からホノルルに向かうルート上で、東京に戻るにもホノルルに向かうにも同じ所要時間となる地点が存在しますし、北太平洋ルート上で、東京に戻るにもアンカレッジに向かうにも同じ時間がかかる地点が存在します。これがETPです。

しかし、ETOPS180ルールを適用している場合においては、ETPに従って緊急着陸先を決定すると、その空港まで180分以内に着陸できない設定になってしまうこともあります。そこで、規定の時間内に着陸できる空港をほかにもいくつか選定し、複数のETPを設定して対応しています。

例として、東京からアンカレッジに向かう北太平洋(NOPAC)ルートでは、途中にある札幌、シミヤという空港を緊急着陸先の候補として持っており、ルート上に設定された二つのETPでルートを区切って、緊急着陸先の判断基準としています。

※ETOPS(イートップス)とは、民間旅客機の安全性確保のためのルールの1つである。エンジンを2基しか持たない旅客機では、仮にそのうちの1基が飛行中に停止した場合でも一定時間以内に代替の空港へ緊急着陸することが可能な航空路でのみ飛行が許されるとして、国際民間航空機関 (ICAO) が取り決めたもの。【Wikipediaより抜粋】

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