経営不振の地方航空路線に待っているのは結局共倒れ!?

LCC(格安航空会社)の台頭が著しかった2014年ですが、そのあおりを受けANAやJALよりは割安なことがセールスポイントだったスカイマークの業績が悪化し、購入予定だったA380の支払い能力に疑問を持ったエアバス社が契約を解消するとともに多額な違約金を求められれて危機に陥るということがありました。

幸いスカイマークとエアバス社の間の合意によって、スカイマークの債務超過は回避されましたが、経営の先行きが不透明という点は変わりません。

LCCのほうも、ピーチアビエーションが機長不足を理由に多量の欠航を出すなど、決して安定しているとは言い難い状況のようです。

しかし、これら全国規模の航空会社よりさらに切迫した経営難となっているのが地方航空路線を運営する会社。

現在国内の離島への空の路線は47路線存在しています。離島を結ぶ航空路線は、単に観光振興や地域住民の利便性のためのみならず、緊急時の避難、人命救助のためにも重要です。そのため政府は離島への路線を持つ会社に対し補助金を出したり、着陸料や燃料税、固定資産税を減額するなどといったことで支援しています。

ただ、多くの離島便は高速船と競合しています。特に地元住民は多少時間がかかっても料金が安い高速船を利用することが多く、いわば本土での新幹線と旅客機の競合のようなことが起こっています。とはいえ、海が時化で高速船が運休になっても飛行機は飛ぶこともあるので、地元住民にとっても航空便が無くなるのは決して望ましいことではありません。

こうした地方航空路線の経営悪化には、他の問題にもよく見られる日本ならではの特殊な状況も関係しています。

実は日本の多くの空港ではターミナルビルや駐車場の経営は民間もしくは第三セクター、滑走路や駐機場の整備・管理は国もしくは地方自治体が行うというような分断があります。しかし、多くの外国ではそれらは一体となっています。

一体となっていると何がいいのか?例えば着陸料を安く抑えてその分の収入はターミナルビルの経営から得るようにして、小さい航空会社も利用しやすくするなどといったことができます。日本はそこがバラバラなので一つの空港内でネジレが生じているのです。

このような状況にやっと対応がみられたのは2013年。政府は空港の所有権を国や地方自治体が持ちながらも経営権を民間に売却し、民間業者は着陸料を得られるといったような法律を成立させました。

しかし、経営権を買い取った業者は採算をとるために着陸料を下げようとしていないというのが現状。

また、地元観光業界などはどんな方法で来ようと地元でお金を落としてくれればいいという考えで、航空路線の活性化に協力的ではありません。

結局のところ、最大の問題は離島に関わるそれぞれがそれぞれ自分たちの都合しか物事を考えていないということで、そのような考えでこのまま行けばいずれ全体が共倒れになるということになるでしょう。

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