首都圏空港の発着回数は、どこまで増やせるか

首都圏空港には、成田空港・羽田空港の2空港があります。

国土交通省は「成田と羽田を合わせた国内線、国際線の発着回数は、2022年度から空港の処理能力を超過する」と見込んでいます。これにあたって、羽田空港については「現行の滑走路のまま増便が可能」と試算されました。2020年の東京オリンピック開催を考え合わせても、滑走路の数は今のまま、増便できると試算されたわけです。

今の1時間80回の発着を82回に増やし、年間で1.3万回の増便が可能とのことです。

また、現在の飛行経路は、主に東京湾上空を使っています。

都心の上空には飛行経路として使われていない場所、つまり、ふだん飛行機が通っていない場所があるのです。そこも飛行経路として使うようにすれば、さらに1時間あたり90回まで増便できます。これが実現すると、年間で2.3万回から2.6万回の増便が可能です。

ただし、現実にこれを実行しようとすると、空港周辺の地域への影響がどうなるか、地域の理解が得られるかなど、考えなければならないことがたくさん出てきます。

滑走路を増やさなくても、飛行経路や発着回数は増えるわけですから、それに関連した設備を充実させなければなりません。

これまで飛行機が飛んだことのない場所を、飛行機のルートとして使っていこうという計画ですから、実際にやってみないと判らない側面もあるのです。

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