知ってトクする空港用語「エプロン」

空港内の場所を指す特別な用語に、「エプロン」と「誘導路」があります。エプロンとは、飛行機の駐機エリアのこと。その四角い形が前掛けに似ているところから名付けられました。

もう1つの誘導路というのは、エプロンから滑走路に出て行く「道」のことで、英語の名称である「タキシーウェイ」と言う言葉も、だいぶ認知されてきました。

エプロンには、飛行機の用途によって「旅客用エプロン」「貨物用エプロン」「整備用エプロン」の3つがあります。また、この3つを総称して、「ランプ」とも呼ばれます。旅客用エプロンは乗客や乗員が乗り降りするエリアのことです。ほとんどの場合、旅客ターミナルビルの近くにあり、搭乗橋を使って直接乗り降りできるものが多くを占めます。

しかし、大きな国際空港では、「沖止め」といって、発着便が混雑する時間帯に、飛行機がターミナルから離れたエプロンに止まるときもあります。このときは、バス移動となります。

貨物用エプロンは、旅客ターミナルとは別の、貨物ターミナルのそばにあることが多いエプロンです。貨物を速やかに飛行機に搬入するため、貨物ターミナルの入口は開放されていることもあります。旅客ターミナルと違い搭乗橋はありませんが、空港によっては、旅客機の発着が混み合っているときにタラップを使って、乗客などを乗降させ、この貨物エプロンから旅客が発着することもあるようです。

3つ目の「整備用エプロン」ですが、これは貨物ターミナルからさらに離れたところにあります。整備工場の手前にあり、工場に搬入しなくても可能な整備作業が行われる場所です。

次に、エプロンと滑走路をつなぐ誘導路について説明します。誘導路の数は、空港の規模によって異なります。離発着便の少ない小さな空港では、誘導路は1本あれば十分です。通常は舗装してありますが、小さな空港では未舗装のままだったり、時には誘導路そのものがない場合もあります。一方、大きな国際空港では、滑走路を有効活用するために異なる種類の誘導路が整備されています。

滑走路と平行に配置され、旅客機が滑走路に行くときや、着陸後のターミナルへの移動に使用されるのが「平行誘導路」です。一方、「脱出誘導路」という道も、大空港には配置されています。

この誘導路は、着陸した飛行機を速やかに滑走路から脱出させ、次の着陸便に滑走路を明け渡す目的のもので、通常は滑走路と平行誘導路を直角に結ぶものですが、双方を斜めに結ぶ「高速脱出誘導路」もあります。

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